導入事例

放課後かけっこ教室/Running Skill Team 様

親との情報共有にサイボウズLiveを利用〜元日本代表 菅野優太さん
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放課後かけっこ教室とは

元日本代表のスプリンター 菅野優太さんが主催する「放課後かけっこ教室」は、 千葉県成田市にある小学校6校で月に3回かけっこ教室を開催しています。1校あたり20〜30名の子供達。スタッフ5人で分担しながら教えています。

かけっこ教室では、親御さんとの情報共有にサイボウズLiveを利用しています。

「かけっこを、陸上を、スポーツを文化にしたい」という思いではじめたかけっこ教室ですが、約6年かけっこ教室を続けていく中で、少しずつ変化が出てきたそうです。 今回は、サイボウズLiveの利用方法を聞きつつ、かけっこ教室を続ける中で起こった心境の変化についてインタビューしました。

今の子供達は公園で遊べない

かけっこ教室はどこで開催しているのですか?

小学校の体育館をお借りして開催しています。
体育館だと雨天中止がないですし、照明の心配もありません。50メートル走の記録を計るなど、校庭が必要な時だけお借りしています。
送り迎えのいらない教室にしたいっていうのがあって、お迎えがいらなくて、道中安全でと考えたら、学校しか考えられなかったんです。

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定期イベントを中止する場合は、予定の「中止」機能で履歴を残す。予定が「最初から登録されていなかったのか」「一度登録後、キャンセルになったのか」を正しく伝えることが大切です。

照明の心配ということは、夕方以降の活動なのでしょうか?

そうです。学童保育の後の時間を想定して開催しています。
自分自身もそうなのですが、やっぱり成田でも共働きの家庭が増えていて、小学生の平日は 小学校→学童→自宅という生活です。今の子供達は公園で遊ぶ時間が無いのです。
地方だと、男の子はサッカーか野球、女の子はバスケットボールのチームに所属する人が多いのですが、これは土日の親の負担がかなり大きいのが事実としてあります。

親心としては、もっと運動して欲しいけれど、土日つぶしてしまうような稼働率の高いスポーツは難しいのが正直なところじゃないでしょうか。

「ちゃんとやっているか」をサイボウズLiveで共有

親御さんは基本的にはかけっこ教室を見学しない環境なのでしょうか?

見ている教室と見ていない教室があります。
でも、毎回見られるとは限らないし、普段見に来られない方やお父さんたちは、「ちゃんとやっているのか」が気になると思うんですよね。会費をいただいていますし。
そこで、定期的に記録を計ってサイボウズLiveの掲示板で共有しています。

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中台小学校の変形ダッシュ記録

「変形ダッシュ」と書いてありますが、短距離走だけではないんですね。

かけっこ教室では「走る」種目はだいたいやります。
変形ダッシュは、体育座りや仰向けになった状態でスタートをして走る種目です。

過去に大学ラグビー部のコーチをやっていたのですが、同じ走るでも全然違う。サッカーやラグビーには止まるという作業、切り替えて相手をかわすという動きがある。短距離走はいかにスピードを落とさないかということを考えるので、全然違うんです。
足は速くするけど、速くなってどうするかは子供次第。陸上をやる子もいれば、サッカーや野球のためにかけっこ教室に来ている子もいる。運動不足でやっている子もいます。

もちろん足は速くするけど、走る種目・競技で少し優位になれる。そんな教室だと思います。
短距離が得意な子と長距離が得意な子は必ずしも一緒ではない。そういうのも良いんですよ。

ライバルを作る

他に工夫しているサイボウズLiveの使い方はありますか?

これも記録の話しなのですが、他校の子供達の記録を合わせたランキングを共有しています。
そこの学校ではトップでも、上には上がいるのだよと。
会った事はないけれど、ライバルが生まれるって良いと思うんです。

自分自身、オリンピックにはそれほど執着はなかった。それよりも「末續に勝ちたい」って思いだけで競技をしてきたんです。だからライバルが居る事の良さは痛感してます。

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他校の子供たちを合わせた変形ダッシュ記録。なまえ-小学校名--学年--タイムという体裁で記載している。

ほかにも嬉しいことがあって「○小の○○は記録どうだった?」って子供から親に質問が出るようになって会話が生まれてるんですよね。
逆に、親御さんからも「○くんと息子のタイムが逆じゃないですか?」って間違いを指摘してくださったり。これも子供が「今日は○くんに勝った」とか、そういう会話をしてるってことだと思うんです。親と子の会話のきっかけになってるなと思いました。

ちなみに、記録が入れ替わってませんか?という指摘は、どういう手段でくるんですか?

サイボウズLiveのチャットできますよ。

一番だけじゃない価値を子供から学ぶ

「かけっこを、陸上を、スポーツを文化にしたい」という思いからはじめられたかけっこ教室ですが、6年続けている中で手応えはありますか?

水と空気とスポーツはタダと言われた時から考えると、かけっこにお金を払っていただける環境にはなってきたと思います。はじめた当初は指導方法も確立してませんでしたしね。

ただ、自分自身続けていく中で目的に対する考え方が変わってきています。

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1年後の目標タイムを子供が自分で書く「目標達成シート」。50メートル走の1年生のタイムは10〜11秒くらい。そういう数字もしっかりと認識させる。

きっかけになるようなエピソードはありますか?

かけっこ教室では、秋から冬にかけてはチームでやるゲーム(おにごっこ、しっぽとり、タグラグビーなど)を取り入れているんですが、やっていく中で、5、6年生が「コーチ、作戦を立てる時間がほしい」って言い出すんです。作戦を立てるチームと立てないチームでは、圧倒的に差が出ます。 どうやったら勝てるようになるかを考えるようになったのがとても嬉しかったんです。

もう一つエピソードがあって、3年生で運動が苦手な子が入ってきたんです。いわゆる運動が苦手ってタイプで、グラウンド3周をしても周回遅れになってしまう。その子が、4年生になって学校のマラソン大会後に「はじめてビリじゃなかった」「ビリから2番目だった。私に負けた子がすごく泣いてた。」って報告してくれたんです。
これを聞いて、こういうスポーツってあるな。トップを争うだけじゃないなって陸上に対する考え方が変わっていきました。

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まだ決まっていない予定はアンケート機能を利用して決めています。保護者全員からコメントをもらう手間がなく、助かっています。

できない子はできる子を、できる子はもっとできるコーチをみてほしい。そこを受け止めさせないと先にはすすまないと考えています。 これができない子は、理由を作ってやらなくなるんです。

やらなくなったらどうするんですか?

とりあえずやってみろと、怒鳴ってでもやらせます。それでもダメだったら、個別に指導します。みんなの見えないところで。

やらないのは、できないことが悔しいからだと思っていたのですが、そうではなくて、できない事を友達に見られている事が恥ずかしかったんだとある日気づいたんです。 できないものができるようになると嬉しくてどんどんやるようになる。こういう成功体験の繰り返しだと思います。

なので、現在は「ランニングスキルの向上を通じて、自ら考える力と学ぶ姿勢を育みます」というのを理念として掲げてはいますが、大きな目標は薄れているというか、試行錯誤中なんです。

末續慎吾×菅野優太 かけっこ教室始動

今後の思いを教えてください。

まもなく、自分のライバルであった末續慎吾さんと一緒に、かけっこ教室を都内で始動させることになっています。成田で経験したことを存分に活かして、試行錯誤を繰り返していきたいと思っています。

2015年9月29日
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