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採用活動のゴールは内定承諾ではない。内定承諾後も自分が理想とする会社を探し続け、ぎりぎりまで就職活動を続ける学生も少なくない。 採用担当には、内定辞退を防いで内定者を入社まで導くためのの様々な工夫が求められる。

サイボウズ流の内定者フォローについて、人事部の勝沢賢一さんに話を聞いた。

内定者フォローは、人事部の大切な仕事

――なぜ内定者フォローが必要なのでしょうか。

学生から社会人になることに不安を感じる内定者もいます。そうした不安を入社前に少しでも軽減しておくことで、入社後にスムーズに新人研修や業務にあたることができます。

また、内定承諾後の辞退を防ぐことも重要です。倫理憲章により就職活動が従来より2か月遅れのスタートとなりました。就活スタートから内定までの期間が短くなったことで、就職活動そのものに十分な納得感を持てないまま内定承諾をしている学生もいると聞きます。秋採用や通年採用を行う会社も増えており、内定承諾後にぎりぎりまで就職活動を続ける学生もいます。

内定者は時間をかけて面接を行い、選考を通過した貴重な人材です。内定者から一人も辞退者を出したくない、というのは企業の採用担当者にとって共通の思いでしょう。入社に対する不安や疑問を解消し、内定者を入社まで導くのは採用担当者の重要な仕事です。

――内定者が感じる不安はどのようなものがあるのでしょうか

人事部 勝沢さん

入社後にうまく人間関係を築けるのかという点に不安を感じるようです。上司や先輩社員はどんな人たちなのか、同期にどんな人がいるのか、などは内定者にとって気になる点です。また、自分のスキルに対する不安もあります。特に技術系の学生は自分の知識やスキルで入社後にやっていけるのだろうか、と考えるようです。

今の学生は、様々な企業の情報をインターネットを通じて簡単に入手できます。先に述べたような理由で学生自身が自分の就職活動に納得感を持てていなければ、「本当にこの会社で良いのか」という迷いが内定後に生じることもあるでしょう。そうした状況でさらに入社への不安があると、他社に目を向けてしまうきっかけになります。

内定者フォローによってそうした不安を解消し「この会社で活躍できそうだ」と感じさせることが入社辞退防止につながると考えています。

――どのようなフォローアップをするのでしょうか

内定者向けのイベントを開催しています。サイボウズでは内定式や入社式以外に行っているイベントが3つあります。

一つ目は「内定者ワークショップ」です。内定者全員が集まってグループワークを行います。
今年は簡単な企画コンテストを行いました。サイボウズの製品の広告宣伝のアイデアを、グループごとに考えて発表します。製品の担当社員が審査員となって、優秀なグループを表彰しました。
自社製品の理解と内定者同士の懇親を深め、入社へのモチベーションを高めることが狙いです。

二つ目は「内定者懇親会」です。先輩社員を交えた食事会を開催します。年齢やバックグラウンドが近い先輩社員と交流することで、入社後の仕事に対する疑問や不安が自然と解消します。人事が先輩社員への質問をあらかじめ用意しておき、くじ引きであたった質問に先輩社員が答える、というちょっとしたゲームを用意しておくと懇親会が盛り上がります。

三つ目は「会社参観日」です。このイベントには内定者の保護者も参加可能です。内定者の保護者に向けて、社長と副社長が会社説明会を行います。さらに先輩社員が実際に働いている様子を見学してもらいます。親の理解の重要性は、年々増していると感じます。親の一言で不安が解消することもあれば、逆に不安が増すこともあります。親に自社をよく理解してもらい子供の就職先として安心できる会社だと感じてもらえれば、内定者の不安解消に繋がります。

こうしたイベントを通じて、内定者は少しずつ入社に向けた心構えができていきます。

無料のコミュニケーションツールで、内定者をフォローアップ

――イベント以外にもフォローアップを行っていますか?

オンラインのコミュニケーションで継続的にフォローしています。数ヶ月に一度のイベント開催だけではフォローアップは不十分です。具体的にはサイボウズLiveという無料グループウェアを使って、人事と内定者でコミュニケーションしています。

サイボウズLiveを使うと、招待されたメンバーだけがアクセスできるグループスペースを簡単に作ることができます。社内でサイボウズを使っているユーザー以外でも、誰でも無料で利用できます

採用担当と内定者でコミュニケーションできる場
サイボウズLiveを使うことで、採用担当者と内定者だけでやりとりできる場をオンライン上に作ることができます。

掲示板機能を使って内定者へ連絡事項を伝えることができます。掲示板のコメント欄ではSNSのようなコミュニケーションも可能です。また、カレンダー機能を使って内定式など日程を共有できるため、スケジュールの認識違いなどのミスを防止できます。

入社式の案内
掲示板に様々なトピックを作成してコメント欄でやりとりできる。
――サイボウズLiveで内定者と実際にどのようなやりとりをしているのでしょう。

新しく内定が決まった内定者には、最初に自己紹介を投稿してもらっています。他の内定者からは歓迎のコメントが投稿されます。内定が決まってから実際にお互いに対面するまで時間がありますから、オンラインで自己紹介を行うことで「どんな同期がいるのだろうか」という不安を早い段階で解消できます。

自己紹介2
実際の内定者の書き込み。簡単なフォーマットにそって、内定者に自己紹介してもらう。

懇親会や内定式の案内、入社手続きの案内、など内定者向けのイベントの案内もサイボウズLiveで行っています。こうしたイベントの後には、内定者がコメントで感想を積極的に書き込んでくれます。イベント当日の盛り上がりをオンラインで継続して共有することで、同期同士の仲間意識が醸成されて絆が深まります。

イベント後の投稿
内定者懇親会などのイベントの後に、内定者が自発的に感想を投稿。イベントの後はオンラインで盛り上がる。

採用担当者からは社内行事の様子などを写真を撮って掲示板に投稿しています。自社への理解を深めてもらうために、メディアへの掲載記事なども紹介するようにしていますね。

先輩社員の人となりやカルチャーを知ってもらうために、業務以外のことも投稿しています。弊社は社内クラブ活動が活発です。運動系のクラブは合宿や他社との試合を積極的に行っており、そうした活動の様子を写真付きで紹介します。

クラブ活動
採用担当が社内の活動を積極的に紹介。 活発に行われているクラブ活動を紹介することで企業カルチャーを伝える。
――内定者はサイボウズLive使いこなせていますか?

サイボウズLiveは操作が簡単なので、利用に戸惑う内定者は少ないですね。携帯電話やスマートフォンからでも使えるので、授業やアルバイトの合間などの空き時間に書き込んでくれているようです。

ーー以前はメールやメーリングリストを使ってやりとりしていたようですが。

メーリングリストを使っていたときは内定者の自発的な発信は非常に少なかったですね。どうもメーリングリストには投稿しづらいようです。

サイボウズLiveを使うようになってから、人事からの連絡やお知らせに対して内定者が積極的にコメントを書き込むようになり、こちらからの投げ掛けに対してリアクションを得やすくなりました。メーリングリストと比べるとサイボウズLiveはSNSに近い操作感だからかもしれません。SNSでよく見る「いいね!」ボタンもついていて、投稿への反応が得やすいことも内定者が参加しやすい理由の一つだと思います。

メーリングリストで内定者全員にお知らせを送っても、採用担当個人宛に返信がくることが多かったんです。同じような質問でも内定者に一人一人返信しなければなりません。
サイボウズLiveで連絡するようになってから、質問はコメント欄に投稿されるようになりましたね。採用担当者もコメント欄に回答します。同じ疑問をもっていた内定者は、コメントのやりとりを読めば疑問を解消できます。結果として、メールでやりとりしていた時代よりも1/2の時間で対応できるようになりました

8月頃から次年度の新卒採用活動がスタートします。新卒採用と内定者フォローを同時平行で進める必要があります。事務的な作業を効率化することで、より本質的な活動に時間を割くことができます。

内定者同士の「絆」が入社辞退を防止する

――効率面以外の効果は?サイボウズLiveの利用が内定辞退の防止につながっていますか?

内定辞退の防止に繋がっていると思います。ちなみに、2012年度の内定辞退者はゼロでした。

なんと言っても内定者同士の交流が活発になったことは大きな変化ですね。
サイボウズLive上でのコミュニケーションによって、入社前に内定者同士の絆が深まるようになったことが最大の導入効果です。内定者同士の絆が内定辞退を防止する大きな要因の一つになっていると感じます。

サイボウズでは内定者が初めて顔を合わせるのは8月の内定者懇親会です。既にサイボウズLive上で交流していたことで、内定者懇親会の時にはすでにみんなが顔見知りのように会話をしていました。
内定時期が遅いメンバーも、サイボウズLiveに参加すれば過去のやりとりを確認することができるので、「出遅れ感」を感じにくいのです。

ある内定者が書き込んだ不安や疑問に対して別の内定者が答える、といった内定者相互のフォローアップも行われるようになりました。人事担当がフォローするよりも、立場が同じで距離感の近い内定者がフォローしたほうが効果的な場合もあります。 サイボウズLiveで積極的に発言してくれる内定者はもはや採用担当の一員のような存在です。彼らがすすんで他の内定者に呼びかけてくれています。

人事が企画するイベント以外に、内定者が自主的に飲み会やレクリエーションを企画して親睦を深めるようにもなりましたね。

――どんな自主的なイベントが行われたのでしょうか。

採用サイト上で弊社が記事を投稿しているブログがあります。
内定者の一人がサイボウズLive上でみんなに呼びかけ、「入社を決めたポイント」をまとめてくれました。

みなさん、こんにちは!
サイボウズ内定者の中江麻未です。
3月に入り就活も本格化してくる頃だと思いますが、皆さん体調管理はしっかり 行い、休む時は休んでメリハリのある就活ライフ送って下さいね!
現在、サイボウズ内定者は自発的なプロジェクトとして「サイボウズをもっと 就活生にアピールしよう」というプロジェクトを進行中です!
ブログ形式でサイボウズの特徴をテーマにして紹介していきます。
チームあるところにサイボウズあり! – サイボウズ採用ブログ

また、内定者だけで旅行する企画も立ち上がりました。残念ながら予定が合わずにこちらは実現には至らなかったようですが。

――採用担当の手を離れて、内定者だけで盛り上がってくれるのは嬉しいですね。

入社前から会社への帰属意識をもって自主的に活動してくれるのは心強いですね。
リクルーター活動や次年度の会社説明会の手伝いを希望する内定者も多くなりました。

FacebookやmixiなどのSNSを使って、内定者同士で交流しているケースも多いと思います。その場合、採用担当者はそこでどのようなやり取りが行われているのか把握するのは困難です。
サイボウズLiveという私たち採用担当の見える場で内定者同士の活発なコミュニケーションが行われていて、入社への期待感の高まりが目に見える。この状況は採用担当とっても大きな安心感につながっています。

――ありがとうございました。
(2012年10月24日)
○サービス名:サイボウズLive ○利用料:無料 ○特徴:特定のメンバーだけで掲示板やカレンダーの機能を使ってコミュニケーションできる。内定者との連絡やコミュニケーションを効率化し、内定者のフォローアップを充実させることが可能。 ○提供:サイボウズ株式会社 ○詳細情報:サイボウズLiveホームページ